ヤルヴィ+N響のシュトラウス 素晴らしくも空疎な音響の世界
2015年2月18日、サントリーホールでNHK交響楽団の定期演奏会を聴いた。指揮はパーヴォ・ヤルヴィ。前半はシュトラウスの「ドン・ファン」と、ピョートル・アンデルジェフスキのピアノが加わってモーツァルトのピアノ協奏曲第25番。後半には、シュトラウスの「英雄の生涯」。...
View Article新国立劇場オペラ研修所公演「結婚手形」と「なりゆき泥棒」
昨日(2015年2月20日)、新国立劇場中劇場で新国立劇場オペラ研修所公演「結婚手形」と「なりゆき泥棒」をみた。「なりゆき泥棒」はとてもよかった。...
View Article映画「クスクス粒の秘密」「アデル、ブルーは熱い色」そして、フレンチの店シェ・シミズのこと
春休み中だが、先週はほとんど毎日、会議や入試関係の仕事のために大学に出ていた。大学の行きか帰りに両親の入っている施設に寄るのが日課になっている(母の健康状態はかなりよくなった。少しだけなら独力で歩けるほどに回復!)ためもあって、家に帰ると疲れ切っていて、ほかの仕事はできない。録画しておいたテレビドラマを見たり、DVDを見たりするだけ。...
View Articleサロネン+フィルハーモニア、そしてハーンの圧倒的演奏
2015年3月5日、川口リリアホールで、エサ=ペッカ・サロネン指揮によるフィルハーモニア管弦楽団の演奏を聴いた。リリアホールまで来たのには深い理由はない。サントリー・ホールでも同じプログラムでのコンサートが行われているが、最初に売りだされたのがリリアホールだったので、ともあれ購入したのだった。初めはシベリウスの「フィンランディア」、その後、ヒラリー・ハーンが加わってブラームスのヴァイオリン協奏曲。後...
View ArticleMETライブビューイング「ホフマン物語」に感動
東銀座の東劇でMETライブビューイング「ホフマン物語」を観た。感動!このオペラには様々な版があり、中にはストーリーそのものもわかりにくいものもある。が、今回のものはメトロポリタンらしく、とてもわかりやすい。バーレット・シャーの演出も、本人が出演して語る通り、幻想的でとても魅力にあふれている。シャー自身は「カフカ的」という言葉を使っていたが、やはりこれはE.T.A.ホフマンという作家の作品を読んだこと...
View Articleヘンヒェン+新日本フィルのモーツァルトは私の好みのモーツァルトではなかった
2015年3月15日、サントリーホールで新日本フィルハーモニー定期演奏会を聴いた。指揮はハルトムート・ヘンヒェン。曲目は、前半にモーツァルトの交響曲39・40番、後半に41番。...
View Articleヤノフスキ+ベルリン放送のブルックナー8番 まだ興奮が続いている!
2015年3月18日、サントリーホールで、ヤノフスキ指揮、ベルリン放送交響楽団のコンサートを聴いた。曲目はブルックナーの交響曲第8番。それはそれは凄まじい演奏。まだ興奮が醒めない。...
View Article残念だったことなど
3月21日、多摩大学の卒業式が行われた。私のゼミ生の卒業者は5名。全員がしっかり勉強し、ゼミ活動に大いに貢献した、とは言い難いが、ともあれ輝くところを持ち、しっかりとした大人として社会に送り出して少しも恥じることのない卒業生たちだ。私の指導のおかげでも何でもないが、大学の4年間(5年間の者もいる)でこれほど成長できたのは、私としてはとてもうれしい。きっと自分の人生を自分で切り開いていってくれるだろう...
View Articleヤノフスキ+ベルリン放送のブラームス第一夜
2015年3月23日、武蔵野市民文化会館でマレル・ヤノフスキ指揮、ベルリン放送交響楽団の演奏を聴いた。に夜連続のブラームスの交響曲全曲演奏の第一日、交響曲第1番と第2番。素晴らしかった。とりわけ第2番には圧倒された。...
View Articleヤノフスキ+ベルリン放送交響楽団のブラームス3番4番 圧倒的名演!
2015年3月24日、武蔵野市民文化会館でマレク・ヤノフスキ指揮、ベルリン放送交響楽団によるブラームス交響曲全曲演奏の二日目を聴いた。交響曲第3番と第4番。どちらも最高の演奏。とりわけ第4番は圧倒的名演だった。...
View Articleオペラ「袈裟と盛遠」を堪能した
2015年3月28日、新国立劇場中劇場でオペラ「袈裟と盛遠」をみた。とてもおもしろかった。石井歓の作曲、 山内泰雄の台本。もちろんこのオペラの存在は昔からよく知っていたが、みるのはこれが初めて。1968年の初演だというから、もはや現代の古典というべきだろう。...
View ArticleMETライブビューイング「イオランタ」の演奏に圧倒された
東銀座の東劇でMETライブビューイング、チャイコフスキーの最後のオペラ「イオランタ」とバルトーク「青ひげ公の城」をみた。演奏はまさに最高!!「イオランタ」を何より楽しみにしていた。私は今回の映像と同じ三人の主役による2013年でのザルツブルク音楽祭でのコンサート形式による上演を聴いて興奮した。同じメンバーでの舞台を見たいと思っていたが、それがかなったわけだ。イオランタを歌うアンナ・ネトレプコがやはり...
View Article大阪の花見 そして、アラン・レネの映画のこと
4月1日から2日にかけて大阪を訪れていた。私が塾長を務める白藍塾が大阪府堺市の初芝立命館中学校・高校の小論文指導をサポートしているため、その研修を行った。先生方の協力の下、大変有意義な時間を過ごすことができた。...
View Articleマレク・ヤノフスキ+N響の「ワルキューレ」は歴史的名演だった!
2015年4月4日、東京文化会館で、東京・春・音楽祭のコンサート形式による「ワルキューレ」を聴いた。指揮はマレク・ヤノフスキ。NHK交響楽団。歴史的名演だと思った。ともかくすべてがものすごい。第一幕の冒頭のオーケストラの音にまず驚いた。ゲストコンサートマスターのライナー・キュッヒルの功績かもしれない。N響がウィーンフィルに引けを取らないような音を出している。冒頭だけでなく、それが最後までずっと続いた...
View Article新国立劇場「運命の力」のこと
2015年4月8日、新国立劇場で「運命の力」をみた。 イタリア・オペラに子どものころから馴染んだわけではない私は、「運命の力」もCDやDVDに数回触れたくらい。実演を見るのは初めて。だから、表面的なことしか書けない。...
View Articleメッツマッハー+新日本フィルのヤナーチェクとバルトーク
2015年4月12日、サントリーホールでインゴ・メッツマッハー指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏を聴いた。曲目は前半にシェーンベルクの5つの管弦楽曲作品16とヤナーチェクのシンフォニエッタ、後半にバルトークの管弦楽のための協奏曲。 メッツマッハーの任期もあと少し。メッツマッハーを聴けるのならと思って出かけた。やはり素晴らしい演奏だった。...
View ArticleMETライブビューイング「湖上の美人」 言葉をなくす凄まじさ
東銀座の東劇でMETライブビューイング「湖上の美人」をみた。素晴らしいという言葉では足りない。圧倒された。第二幕では、あまりにワクワクして幸せで胸がはちきれそうになった。ロッシーニの楽しさを堪能した。このオペラがこれまであまり上演されなかったのが不思議だ。大傑作だと思う。...
View Articleユリアナ・アレクシュクのコロラトゥーラに少し不満
2015年4月20日、武蔵野市民文化会館でユリアナ・アレクシュクのソプラノ・リサイタルを聴いた。 まったく未知のソプラノ歌手だが、かなり若くて、かなりきれい。清楚な感じでとても雰囲気がいい。ピアノ伴奏は斎藤雅広。とても明確でありながらもでしゃばらない伴奏。...
View Article