ソヒエフ&N響 論理的なのに自然なベートーヴェン第4番
2023年1月15日、NHKホールでNHK交響楽団定期演奏会を聴いた。指揮は、トゥガン・ソヒエフ。曲目は前半にハオチェン・チャンのピアノでブラームスのピアノ協奏曲第2番、後半にベートーヴェンの交響曲第4番。噂にはもちろん聞いていたが、実は、ソヒエフの演奏を聴くのは初めて。...
View Article吉田志門の「美しき水車小屋の娘」 後半は世界のリート歌手に匹敵する素晴らしさ
2023年1月21日、武蔵野市民文化会館で、吉田志門テノール・リサイタルを聴いた。曲目は、シューベルトの「美しき水車小屋の娘」全曲。ピアノ伴奏は高橋達馬。吉田志門というすごいテノール歌手が現れたという噂が私の耳にも入った。武蔵野市民文化会館でシューベルトを歌うというからには聴かないわけにはいかない。久しぶりの武蔵野だった。...
View ArticleBOFロッシーニ「オテッロ」 歌手陣の圧倒的な声!
2023年1月22日、テアトロ・ジーリオ・ショウワで、ベルカント・オペラ・フェスティヴァル(BOF)、ロッシーニのオペラ「オテッロ」をみた。 歌手たちのレベルがすさまじい。オテッロのジョン・オズボーンの高音の威力たるや言葉をなくす。あまりに凄まじい声。デズデーモナのレオノール・ボニッジャも清純な美声にうっとり。この二人の声を聴けただけで、実に幸せだった。...
View Article新国立「タンホイザー」 ちょっと上品すぎるが、素晴らしい!
2023年1月28日、新国立劇場で「タンホイザー」をみた。指揮はアレホ・ペレス、演出はハンス=ペーター・レーマン。2007年から続いているプロダクション。ドレスデン版とパリ版の折衷版。素晴らしい上演だった。...
View Articleオペラ映像「ギリシャ受難劇」「エルナーニ」「椿姫」
70歳を過ぎてからの久しぶりの独身生活はなかなか大変。寒いので外食に行く気にもならず、冷凍食品を中心に、ちょっとだけ自分なりに野菜を炒めたり魚の干物を焼いたりして、しのいでいる。今日はステーキを焼いた。ともあれ、おいしくできた。 オペラ映像を数本見たので簡単な感想を記す。 マルティヌー 「ギリシャ受難劇」(英語歌唱・テレビ放送用 1981年6月1-6日ブルノ・スタディオン・ホール)...
View Articleカルテット・アマービレ 最高の大フーガだった
2023年1月31日、王子ホールでカルテット・アマービレによるベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏3を聴いた。曲目は、第2番、第9番(ラズモフスキー第3番)、第13番「大フーガ付き」。...
View Article樫本&ル・サージュ 内省的なブラームスの3番
2023年2月3日、サントリーホールで樫本大進&エリック・ル・サージュのリサイタルを聴いた。曲目は、前半にシューマンのヴァイオリン・ソナタ第1番とブラームスのヴァイオリン・ソナタ第2番、後半にシューマンのヴァイオリン・ソナタ第3番イ短調WoO27、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番。...
View Articleフルシャ&N響のブラームス 私の好みの演奏ではなかった
2023年2月15日、サントリーホールでNHK交響楽団のコンサートを聴いた。指揮はヤクブ・フルシャ。曲目は、前半にドヴォルザークの序曲「フス教徒」と、ピョートル・アンデルシュフスキのピアノが加わってシマノフスキの交響曲第4番「協奏交響曲」。後半にブラームスの交響曲第4番。...
View Article新国立劇場オペラ研修所修了公演「コジ・ファン・トゥッテ」 素晴らしい上演!
2023年2月17日、新国立劇場中劇場で、新国立劇場オペラ研修所修了公演「コジ・ファン・トゥッテ」をみた。指揮は星出豊、演出・指導は粟國淳、管弦楽は新国立アカデミーアンサンブル。私は数年前から、研修所公演を楽しみにみている。ここ数年は、あまり感銘を受ける上演ではなかったので残念に思っていたが、今回はとてもレベルの高い上演。とてもよかった。...
View Articleアルトシュテットのバッハ無伴奏チェロ組曲 とても良かったが、飽きてしまった!
2023年2月19日、紀尾井ホールでニコラ・アルトシュテットの無伴奏チェロ・リサイタルを聴いた。曲目はバッハの無伴奏チェロ組曲第1番から第5番。つまり、第6番を除くバッハの無伴奏組曲の全曲。...
View Article映画「存在のない子供たち」「ある子供」「ロルナの祈り」「少年と自転車」「サンドラの週末」「午後八時の訪問者」
DVDを購入して、映画を数本みた。レバノン映画とベルギー映画。簡単に感想を記す。 「存在のない子供たち」 2018年 ナディーン・ラバキー 「キャラメル」を監督・主演したレバノンの女性監督の作品。数年前にDVDでみて、ベイルートの状況に驚き、監督の手腕に驚き、この女性監督=監督のあまりの美貌に驚いたのだった。今回観た映画はもっと深刻。...
View Article音楽の聞こえない国 ~~サウジアラビア旅行印象記
2023年2月23日から28日にかけて、クラブツーリズムの3泊6日の弾丸ツアーに参加した。クラブツーリズムのカタログをパラパラめくるうち、サウジアラビアのツアーを見つけて参加を決めたのだった。新型コロナウイルス以後最初の海外旅行。そして、もちろん妻の死後の初めての海外旅行。...
View Article東響の五重奏曲とセレナードを堪能した
2023年3月4日、ミューザ川崎シンフォニーホールで、モーツァルト・マチネ第52回を聴いた。曲目は、東京交響楽団のメンバー(クラリネット近藤千花子。第一ヴァイオリン小林壱成、第二ヴァイオリン水谷晃、ヴィオラ西村眞紀、チェロ伊藤文嗣)によるモーツァルトのクラリネット五重奏曲と、小林壱成の小林壱成の弾き振りによってチャイコフスキーの弦楽セレナード ハ長調。どちらも素晴らしかった。...
View Articleアルミンク&新日フィル そっけない「オルガン付き」にやや不満
2023年3月11日、すみだトリフォニーホールで「すみだ平和祈念音楽祭2023」、クリスティン・アルミンク指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートを聴いた。東京大空襲のあった3月に墨田区で平和を祈念して行われる音楽祭。アルミンクが久しぶりに新日フィルを振るというので、出かけたのだった。...
View Articleバッティストーニ&東フィルの「オルガン付き」に大満足!
2023年3月12日、オーチャードホールで、東京フィルハーモニー交響楽団3月定期公演を聴いた。指揮はアンドレア・バッティストーニ。...
View Article新国立劇場「ホフマン物語」 名歌手たちが十分に力を発揮できていないのでは?
2023年3月17日、新国立劇場で「ホフマン物語」をみた。2003年から始まったフィリップ・アルロー演出のプロダクション。私もこの演出でみるのは、今回が3回目だと思う。 ただ残念ながら、期待ほどの上演ではなかった。...
View Articleベルリン・フィルのメンバーによる室内楽 陰りのないフォーレ、ブラームス
2023年3月18日、東京文化会館 小ホールで、東京・春・音楽祭 ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽を聴いた。 いよいよ2023年の東京・春・音楽祭が始まった。久しぶりにコロナ感染をそれほど気にすることなく存分に音楽を味わえる。...
View Article東京春音楽祭 マニンガー&ベン=アリ 一本調子に感じた
2023年3月19日、東京文化会館小ホールで、東京春音楽祭、オラフ・マニンガーのチェロ・リサイタルを聴いた。ピアノはオハッド・ベン=アリ。曲目は、前半にストラヴィンスキーのイタリア組曲とベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番、後半にブラームスのチェロ・ソナタ第1番。...
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